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八会穴の謎

 われらが英雄、鍼灸学の一考察~鍼灸学生のつぶやき跡kouitsu氏は今、原穴、十二経の成立の秘密、絡穴など実に古典より興味深い記事書かれています。ある意味、鍼灸の集大成であり、誰もがなんとなく疑問に思ったこと、さらには、一つ間違えば、今まで論ずることはタブー視されていたが、鍼灸を知る上では避けて通れぬ、と思われる事もさらりと書かれています。この流れで、僕は「八会穴」について書こうと。古典からの考察ではなく、いわば「オレ流」違う概念から八会穴の共通性、類似点を示し、人体の仕組みに迫れればと思います。

 八会穴とは、
腑会(腑の病に使う) - 中脘(任脈)
臓会(臓の病に使う) - 章門(肝経)
血会(血の病に使う) - 膈兪(膀胱経)
脈会(脈の病に使う) - 太淵(肺経)
骨会(骨の病に使う) - 大杼(膀胱経)
筋会(筋の病に使う) - 陽陵泉(胆経)
髄会(髄の病に使う) - 絶骨(懸鐘)難経本義などでは陽輔(胆経)
気会(気の病に使う) - 膻中(任脈)


 場所は、テキトーに探してください。気が向いたらイラスト書いてアップします。

 疑問に思ったのは鍼灸学生1年次、髄会の絶骨が胆経にある事。髄をつかさどるのは、腎、だから髄と関係が深い腎経ではなく、何故胆経なのか?(kouitsu氏のブログでは十二経、もっと前は十一経だったことが書かれております。経脈学説と臓腑学説は別物ともいえますし、また八会穴は十二経脈学説とは違う概念といえます)

 また、絶骨は僕は学生なる前に、鍼灸極秘抄というものを読んでいました。この本は、絶骨を陽輔としております。難経本義(滑寿)では、絶骨は陽輔としております。
 その影響か?長野潔は、陽輔を良く使っている印象を受けますし、岡部素道も多用しているように思えます。
(陽輔は五行穴では木経の経火穴であり、シャ法として重宝したのでしょう)

 杉山真伝流では、「表の巻」「中の巻」を読む限りでは、絶骨は、懸鐘としています。懸鐘と陽輔は1寸しか離れておらず、どの説を採用しても、それほど変わらないか?とも思えます。因みに沢田流絶骨は、この2説とは全く別の場所を使っております。

 難経では、八会穴は熱を抜く穴のように書かれております。

 ちょうど三年次ですが、高岡英夫の「究極の身体」を読んだ時に、その一節に八会穴のいくつかが当てはまり、まさか?法則性がある?と考えるようになりました。初めて公開したのは、

拘束背柱 拘束背芯と拘束腰芯 鍼灸で読み解く
をお読みください。

人間の身体を詳しく見てみると、凄まじく拘束されている部分が何ヶ所かある。たとえば、腰の横、あるいは腰椎と仙骨の境目付近、それから腓骨まわりなどだが、これらの中でももっとも拘束が強い所の一つと考えられるのが、この頚椎の6,7番、胸椎の1番から下の左右の肩甲骨に囲まれた部分だ。私はそこを「拘束背柱」と名付けているが、(中略)さらにその硬い「拘束背柱」の中でもひときわ硬い石のような所がある。それが他ならぬ頚椎の7番から胸椎の4番あたりの背骨まわりの「拘束背芯」なのだ。(中略)また、腰椎の4,5番及び仙骨とその周囲の拘束された部位を「拘束腰芯」と呼ぶ。高岡英夫 「究極の身体」より

上記の言葉の凄まじく拘束されている人間の身体の部位に、なんと八合穴が5つも配置されているのです。
この頚椎の6,7番、胸椎の1番から下の左右の肩甲骨に囲まれた部分には、骨会、 大杼。血会、膈兪が配置されております。腓骨まわりには、筋会、 陽陵泉、髄会、 懸鐘(陽輔)が入っております。髄会が胆経にあるのは、なんとなくわかりました。因みに「解説 鍼灸重宝記」では経絡治療の大家、小野文恵が、股関節がこの本では胆経の領域、骨は腎じゃないの?という意味のこと書いていますが、小野文恵の疑問も僕と同じ目線なのでしょう。

八会穴とはつまり
人間の身体のこわばりやすいところを示しているのではないか?(仮説)

さて、腰の横ですが、側臥位になると、腰の横は、帯脈、前に章門、後ろに京門があり、臓会、章門も腰の横とみれば、八会穴が5つ当てはまります。


 卒業して2年目くらいですか。今度は腑会、中脘、気会、膻中、キロク部にある昔の期門、心募たる巨闕、心窩部にある募穴も猫背気味の人は、こわばりやすい(と思う)そうなると、八会穴のうち、7つがこわばりやすいところを示している、といえます。(僕の仮説ね)

もちろん、僕の中には、この7つの部位の緩め方も考え、実際に使っております。その緩め方など、もっと詳しくは、過去に某研究会で発表しました。ブログではおそらく出さないでしょう。色々な方法がありますからね。

 ツボの名前には意味がある、とすれば八会穴も何かしら示しているのではないか?という仮説を述べたまでです。
この部位を緩める、運動器疾患、拘束背芯を緩めて、キロク部を緩めれば、呼吸器疾患(さらに言えばバストアップも?)狙えますし、腓骨まわりを緩めるは、膝疾患に使えます。


 貴方の仮説はわかった、じゃあ、具体的に緩めるにはどうするの?
 
 そんな疑問はあろうかと思います。「理論はわかった、じゃあ、現実にどう使うの?」という突っ込みは鍼灸書を読んでいると、いくらでもあります。過去の研究会発表でしゃべりましたが、これは実技でないと説明できないし、緩め方は、数ヶ月で進化するから、お見せも出来ないですね。

 こうしてみると、実は五行穴も別の目的があったとか、面白い解釈が出来るかもしれません。

 後々、kouitsu先生は八会穴について書かれるでしょう。それを読むと、また理解が深まると思います。


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鍼灸学の一考察~鍼灸学生のつぶやき跡
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プロフィール

やいと屋 知足斎

Author:やいと屋 知足斎
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幼少の時より喘息などに苦しみ、健康雑誌、東洋医学の世界に入り込む。中学時は三国志の影響で中国の古典に興味を持つ
大学は法学部に進むが鍼灸の夢、捨てきれず近くに鍼灸新設校ができたきっかけで、三十路目前に入学
曾祖母が家伝灸の使い手で、その影響で灸の研究、研鑽を積む毎日
趣味は民俗学研究 だが今は鍼灸に専念する為に封印
家伝灸研究も最近は趣味になりつつある
1年次より中医学の勉強会に通い、3年次は経絡治療も学ぶ。
長野式また撃鍼(打鍼)法
積聚(しゃくじゅ)治療の研究も進めている

平成二十二年三月鍼灸師合格 四月 鍼灸師登録
やいと屋として奮闘中

ナード・アロマテラピー協会認定
アロマ・アドバイザー

キネシオテーピングトレーナー

覚王山鍼灸研究所 研究員

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