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四華 患門の灸穴

ここのブログには、「ていしん」とか「打鍼」とか「沢田流」などのキーワードをグーグルに入れて来られる方は多いです。ですが、つぼの名前を入れて来られる方も多いのです。ですので、今回は、四華 患門の灸穴について。

四華、患門の灸穴は古来、肺結核の治療法とされた時期もありました。今でも呼吸器系疾患には優れた効果を発揮する灸法だと思っています。
 色々な所、本など読みますと、呼吸器系疾患だけでなく、自律神経、他、応用は無限のようです。四華、患門の灸穴はヒモを使ってツボを導き出すのですが、経穴名を知っていれば出来るように書かれてある書籍もあります。まずは患門


「聚英」に曰く此穴を考るに五椎の両旁へ二寸づつ、心兪の二穴より五分づつひらく、心は血を主る故にこれを灸すと、云々。「鍼灸重宝記」患門二穴より

 患門の穴を心兪を同じとする説もあります。心兪は古来禁灸穴です。心兪を外す為にワザと五分外によったのか?また「血」について書かれている事も注目してください。

 続いては四華の灸穴これは二種類あって張氏四華の穴と崔氏四華の穴と二種類(応用例まで記すと無限にありますので、ここでは二法)張氏四華の灸穴は鍼灸師の「経絡経穴概論」に載っています。もっとも、国試範囲じゃないから知らない人も多いし、お灸に興味がないと、知らずに3年間終えちゃうのね…
崔氏四華について「鍼灸重宝記」より


崔氏が四華の穴は膈兪胆兪の四穴にあたる。聚英に曰く、血は膈兪に会す、胆は肝の府、血を蔵す、故に此れを取る。「鍼灸重宝記」より

 「鍼灸大成」では崔氏四華の穴に膏肓を付け足しています。こういうことを書くと「胆ゆの代わりに肝ゆでもいいですか?」という質問出ると思います。多くの臨床家は「反応に応じて」(その反応の探り方が初心者には難しいのですが)というでしょう。ここでも僕は、その手の質問に「反応に応じて」といってお茶を濁します。

 また張氏四華の灸穴について似たような所をツボのなで示したものもあります。


新四華の穴と名づける 一医家伝
先ず七椎と九椎の節の下間に当て点記し、次に二穴の中間を左右に当て、二穴を点記、両旁に開く上下の二穴に方正ならんこと要す。「名家灸選釈義」3より


 七椎下(至陽)九椎下(筋縮)八椎下の脇、これでヒモを使わなくとも、経穴名を知っていれば、四華 患門の灸穴が使えるわけです。

 鍼灸重宝記に「血」について述べていることに注目。心、血会の膈兪、胆兪を使う理由として「血」をあげていますね。よく鍼は「気」を灸は「血」を治療すると言われております。お灸の治療穴を探すというのは、血の治療を調べるものという解釈もできます。

 私が鍼灸重宝記のこの記述を読んだのは1年の秋です。それ以来、お灸の治療穴を探るようになりました。
鍼を主にする治療、灸を主にする治療、鍼灸学生の好みで分かれていくような気がしましたね。私は「灸派」ですが「鍼派」の同級生に、背中で好きなツボは?と訊いたら、
鍼派 腎兪、大腸兪  灸派 膈兪、膏肓など 膈兪、膏肓付近は鍼ですと気胸の危険もありますから、鍼派は好きになれないツボかもしれません。
お灸派は灸点紙張って、透熱灸が出来ます。膈兪、膏肓への透熱灸のアプローチってお灸の良さだとおもうのです。

 
 お灸のツボの探り方と、経絡治療のツボの探り方についての相違について首藤傳明先生の著書にありました。本来は引用の引用ですので、してはいけないことなのです。



実際に我々は経穴の決定するには、強圧を加えず、なるべく軽く皮膚面を撫でて、指頭にやや引っかかるような異常感で判定している。(中略)
すなわち強圧して治療部位を決定する方法は、素問、霊枢などでは、経筋の病変に際してのみ使用されているのである。そしてこの経筋の病変の際には虚実に対するホシャの観念は除外視されている。どうも経筋における圧痛点即治療部位なるものと経穴とは、必ずしもその本質内容が一致するものではないようである。
この故に圧痛点うを目標とした代田一派と、経穴を治療目標とする経絡治療派との間に観点の相違が横たわっているのも、至極理の当然と考えられるのである。(丸山昌郎「鍼灸医学と古典の研究」創元社

(中略)気の変化は表面にあるので軽くさするようにしてみる。血の変化は形として深くにあるので圧し気味である。「超旋刺と臨床のツボ 鍼灸問わずかたり」首藤傳明 著



 沢田健門下生、市石氏の「灸点治療法」ではコリのあるところにお灸をしなさいと書いてある。また深谷灸の言葉に、「痛を以て輸と為す」ツボ圧されて、痛い!!と叫ぶほど(大げさですが)のツボが良い治療点となることを示しております。

 鍼派=経絡治療ではないので、一概に言えませんが、お灸と鍼で治療法も違うように、ツボの探り方も違うのです。

 鍼灸師って「気」という言葉が好きなようです。鍼は気を治すのですからね。でも血を治すってけっこう説得力あるようなきがしませんか?

 僕ももちろん、経絡治療を習っているので気の治療もしますが、血の治療も重要だと思うのです。厳密に言うと、東洋医学の「血」と何処か、きり傷で流れる「血」は概念が違いますが、血は見えますからね、そこに説得力があるし、
血の治療法も何だかんだ言って続いているのだと思うのです。

 若干、蛇足のような気もしますが、我が家に伝わる家伝灸は背中の変化を重視します。我が曾祖母は、ツボに手を置くと、ツボには深さがある、といったそうです。お灸で数々の伝説を残した人、そしてお灸で血の治療をしていたことを暗視する言葉でもあります。


四華 患門の灸穴と血について、思うままに書いてみました。

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家伝灸

背部を使うお灸の場合、そのツボの組み合わせが東洋医学的に考えてどういう意味があるのかとても興味があります。

膀胱経と督脈でもそれぞれ使い分けのようなものがあるんしょうか?

督脈は圧痛がポイントになりそうですが、膀胱経は圧痛の他にも虚しているツボもありそうですから。

背部でも、上背部、中背部、腰とそれぞれお灸の作用や意味合いが変わってきそうですね。

伝統灸法においては背侯診が重視されているようですが、経絡治療はそのあたりは重視しているのでしょうか?
ボクは北○会系なんで結構気になります(笑)

Re: 家伝灸

あくまでうちの家伝灸と僕の少ない今の時点でのお灸の経験から話しますから、軽く聞き流す程度でお願いします。鵜呑みにされると、ツボ太郎さんが困りますよ。

うちのひいばあさんは、ツボの名前は「百会」しか、知らなかったようです。患者は正座の姿勢で、背中は背骨に親指、その脇に人指指、そして背部ゆ穴に中指を当ててツボを探ったと訊いております。ただ無心で探り、丹念にツボの変化を探ったようです。ツボの変化は背部ゆ穴では少しくぼむ感じがある。そしてそこに水が溜まったようなネバネバした感触がするそうです。

 ツボの名前を知らないから逆に感触を大切にしたのかもしれません。無分流の古典にも腹診に似たような記述がありますね。無心になれと。

うちの家伝灸では、督脈は全く使わなかったようです。挟脊穴も使わなかったようです。触診で背骨は見ますが、あくまで治療点は背部ゆ穴です。

で虚したところにはお灸をすえたようですが、圧痛点にお灸をしたのかは、今のことろわかりません。ただツボの深さについての伝承はありますので、指でツボの深さを探っていたようです。自然に指が止まるそうですね。

姿勢は正座の患者つまり座位です。例外として寝たきりの患者には手のあるところにお灸をして高熱を下げた話もあります。「熱を以って熱を征す」といったところでしょうか。これはブログで書いていませんので、いつかは書こうと思います。

ですので、沢田流のお灸の姿勢は、僕なりに調べているところです。

灸点をおろす順序は、背部、腹部、腰部、手、足、という風であった。後にはこれを改めて、腹部、腰部、背部、手足という風に変わった。「鍼灸真髄」

施灸時の順序は、初めに仰臥の姿勢で腹部をすえ、次に伏臥して臀部、腰部及び背部の脾兪までをすえ、次いで背部、肩部、頚部、頭部をすえ、次に手、足をすえる。施灸の最初には必ず、中かんと左陽池を交互にすえる。「灸点治療法」

背侯診…背侯診については、記載例は古典でも少ないそうです。ある先生は背侯診は基本中の基本なので、敢えて記さなかったようだ、という見解を聴きました。それでも古典の背侯診の記載はプリントで持っています。

経絡治療でも背侯診は行いますが、やっぱり主は脈ですね。ですがとある経絡治療の大家は、脈だけで証を立てると、とび蹴りして叱ったそうです。脈だけで証立てるな!!
一応、脈、腹診、背侯診で証を立てるようですが、経絡治療の治療院見学しましたが、脈で証立てていましたね。勉強会も脈のみです。

うちの学校では背侯診はあまりやりませんでしたね。家族は驚いていますよ、1年の頃から背中の反応を探る訓練をつんでいるもんだと。

我が家伝灸は背中が診れなければ、治療が出来ない、不思議な治療法です。普通はヒモなど使って灸点を見つけるのですがね。脈が診れないと治療が出来ない経絡治療と同じかもしれません。そのかわり、背中の反応によりその人に合う治療をしたので、成績は他の家伝灸よりは良かったかもしれません。

経絡どころか、ツボの名前すら知らない人が、結核など治していたのです。(子孫の僕も、どの程度信じてよいか?わかりません。)いわゆるモグリですが、国家資格の鍼灸師だぞ!!と威張っていた人より、多数治験があると思います。奇しくも、リラクゼーションに患者が向かう現在の流行らない鍼灸院などと似た問題を含んでいたかもしれません。

深谷灸法が重視するお灸の古典、名家灸選に多数、呼吸器や消化器系のお灸の仕方が載っています。学校時代、我がクラスに咳をよくする、呼吸器の弱い男の子の背中を背侯診しました。そしたら名家灸選の治療穴の処にくぼんだり、反応があったんです。それから名家灸選の記載は、信憑性があると思いましたよ。

こと背侯診は沢田健や深谷伊三郎のように、ツボに拘らず、感覚を研ぎ澄まして、自由自在に取穴するのが、理想なのでしょうがね。まだまだ、その域までは行きません。

北○会の方の期待に添える回答になるかどうか。

Re: 家伝灸

僕の2年の時、解剖学の権威である、とある先生から解剖学学びました。難しすぎて、鍼灸師向けではありませんでした。ですが人間性は大好きで、その先生、アレルギー性鼻炎を合谷のお灸で治したそうです。現代医学の限界を感じたそうです。合谷のお灸?桜井戸の家伝灸と同じですね、ってな調子でお灸談義していました。名古屋には木健太郎という権威もいました。(はりきゅう理論に出てくる研究者です)

我がひいばあさんは、国立病院の院長の神経衰弱の治療をしていたらしいです。

あくまで仮説ですけれど、昔は医師も普通にお灸とか鍼を受けていて、お互いに垣根が低かったのでは?と思うのです。

これも仮説ですけれど、木健太郎博士は幼少期などにお灸の治療を受けた、または観る機会があった。そこで鍼灸界を助ける考えをお持ちになったのではないかと。

昭和初期の医学博士、駒井博士についても調べたいですね。

本当はツボの主治に拘るのではなく、無心で自由自在にツボを探る方が治療効果は高いでしょう。そこまでの名人芸、なれるかはわからないですが、目指したいものです。

Re: Re: 家伝灸

一晩寝て思い出しました。私の母、我が曾祖母の孫娘になりますが、家伝灸継承者です(鍼灸師免許はないですが)僕の背中を撫でる時は、イタ、イタと声が出ますので、コリを探るのでしょうね。圧痛点の方が重視かな?

今、お袋に聴きましたよ。くぼみ、コリ、両方のところで自然に手が止まるようです。くぼみに灸、コリはかなり大きく出ている場合が多い、その時は中心に灸。

もっとも、岡部素道の本に、コリのど真ん中に鍼しても取れない様で、コリの周りから攻める旨の記載があったはずです。暇なときにでも、引用しておきますね。
プロフィール

やいと屋 知足斎

Author:やいと屋 知足斎
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幼少の時より喘息などに苦しみ、健康雑誌、東洋医学の世界に入り込む。中学時は三国志の影響で中国の古典に興味を持つ
大学は法学部に進むが鍼灸の夢、捨てきれず近くに鍼灸新設校ができたきっかけで、三十路目前に入学
曾祖母が家伝灸の使い手で、その影響で灸の研究、研鑽を積む毎日
趣味は民俗学研究 だが今は鍼灸に専念する為に封印
家伝灸研究も最近は趣味になりつつある
1年次より中医学の勉強会に通い、3年次は経絡治療も学ぶ。
長野式また撃鍼(打鍼)法
積聚(しゃくじゅ)治療の研究も進めている

平成二十二年三月鍼灸師合格 四月 鍼灸師登録
やいと屋として奮闘中

ナード・アロマテラピー協会認定
アロマ・アドバイザー

キネシオテーピングトレーナー

覚王山鍼灸研究所 研究員

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