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拘束背柱 拘束背芯と拘束腰芯 鍼灸で読み解く

 最近、高岡英夫氏の理論を読んでいますが、これがなかなか、得る者がある、そこで高岡氏の僕が読んでいて、これ鍼灸でも同じことなのかな?と思うところをピックアップ。まずは第一弾、拘束背芯と拘束腰芯です。

人間の身体を詳しく見てみると、凄まじく拘束されている部分が何ヶ所かある。たとえば、腰の横、あるいは腰椎と仙骨の境目付近、それから腓骨まわりなどだが、これらの中でももっとも拘束が強い所の一つと考えられるのが、この頚椎の6,7番、胸椎の1番から下の左右の肩甲骨に囲まれた部分だ。私はそこを「拘束背柱」と名付けているが、(中略)さらにその硬い「拘束背柱」の中でもひときわ硬い石のような所がある。それが他ならぬ頚椎の7番から胸椎の4番あたりの背骨まわりの「拘束背芯」なのだ。(中略)また、腰椎の4,5番及び仙骨とその周囲の拘束された部位を「拘束腰芯」と呼ぶ。高岡英夫 「究極の身体」より

 高岡氏のこの指摘は、的を得た表現だと思う。だからこの拘束背芯と拘束腰芯を前提に話を進めていきます。

 まず拘束背芯ですが、この付近を治療ポイントとする治療法があるのです。神経症、心身症の治療法ですが。


 神経症治療の標治法としては、私が以前から提唱している胸椎の第3~4、4~5、5~6、6~7、7~8の五ヶ所の圧痛点を調べてみると、必ずといっていいくらい圧痛があり、ここに半米粒大、または米粒大の施灸を5~7壮行うと、最初はあまり熱感が無く、治療を重ねるに従って次第に熱感がわかるようになると症状も軽減してきます。ここで大切なのは取穴の姿勢で、原則として座位で取穴し、施灸も同一姿勢で行なう事が必要です。岡部素道「鍼灸治療の真髄」より

 神経症者が病的反応を表すのは、督脈経上部位の身柱、神道、霊台、至陽、筋縮の5穴で… 入江 靖 「図説 深谷灸法」より

 拘束背柱と拘束背芯とはちょっとづれますが、上記二つの治療法、神経症の治療法ですが、かなり似たものを感じます。拘束背柱の緩和を神経症の治療方針と考えても良いでしょう。身柱、神道、霊台、至陽、筋縮(胸椎の3~4、5~6、6~7、9~10)
ここを自律神経調整点と呼ぶ流派もあります。

 逆の見方をすれば、拘束背柱、拘束背芯は現代人の宿命とも言え、現代の生活においては、自律神経が乱れて当たり前、という解釈も出来ます。

 高岡理論は、この拘束背芯を「ゆる体操」で解決しようとします。肝心の施術者は、ゆる体操や古武術、中国拳法などで身体を変える必要があるといえますし、いざ拘束背芯の患者さんが来たとき、そこを緩める治療方針は間違っていないと思います。鍼灸なら上記のようにお灸でも良いし、手技療法ならカイロなど様々な手技があろうと思います。そこを緩めればよい。

 次は、拘束背芯と拘束腰芯を代田文誌の名著「鍼灸治療基礎学」の記載から思いつくままに。


拘束背芯と拘束腰芯 「鍼灸治療基礎学」

 石坂宗哲の鍼灸説約に於いていう「按ずるに項椎七、脊椎十二、腰椎五、仮椎5其の節下及び両傍各五分の地、皆針すべく灸すべし」と。卓見である。 代田文誌「鍼灸治療基礎学」より


 本当は引用からの引用ですから、お行儀が悪いのですがね。項椎七の下がツボでいう大椎、脊椎十二はツボでいうと奇穴接骨です。腰椎五の下は奇穴十七椎下または上仙です。これは拘束背芯と拘束腰芯も意識しているといえます。大椎の一つ下陶道の脇には骨会の大杼があります。大杼の説明で面白いのは、

 難経本義に四明の陳氏の説として次のように記されている。
「骨会は大杼とは、骨は髄の養う所、髄は脳より下って大杼に注ぐ、大杼より脊心に参入して下って尾テイを貫き、緒の骨節に滲みる。故に骨の気は皆此に会す」と。その言葉の当否は別としてこうした事実が神経的にみてあるかもしれぬ。意味深い文字である。 代田文誌 「鍼灸治療基礎学」より


 大杼は頭の重みを受ける。または上記のような理由で、重要かもしれません。この付近が固まってしまうと、身体が壊れてくることは容易に想像できます。

 さて腰椎五の下は十七椎下、または上仙というツボです。その脇一寸五分の所には関元兪があります。どちらも腰痛治療で使われやすいところです。腰に負担のかかるところで、古典的にも高岡理論でも説明が出来るわけです。


腰痛 せんきのこしのいたみ 委中(5分)膀胱(3分)また八りょうの穴を灸すべし 「鍼灸極秘抄」より

 鍼灸極秘抄は直接的ではありませんが、拘束腰芯を緩ませるヒントを示しているようです。委中は膝裏の経穴、膀胱とは膀胱兪のことでしょう。これは仙骨の中にあります。八りょうの穴とは仙骨に空いている8つの穴のことで、ここに灸の熱が浸透すると、骨盤内の内臓治療にもなるし、不妊治療にも使われます。また、後頭部を緩める作用もあります。もちろん腰痛にも使えます。仙骨の穴に灸点紙貼って、透熱灸で灸の熱を穴に入れても良いですが、薄切りにしたしょうがの上にお灸をする(格物灸)もよく聞きます。

 十二椎下 この付近も高岡氏は重視しますが、ここでは東洋医学的に解説します。
十一椎の脇は脾兪、十二椎の脇は胃兪、第一腰椎の脇は三焦兪で、脾、胃、三焦とくれば、ここが後天の気を補う為に重要なのは容易に想像できます。また猫背の人の腰痛は、この付近が痛む事が多い。

 少し的を外しますが、鍼灸極秘抄には次のような一文があります。


痢病、脱肛、五痔、下血 しぶりはら、でぢ、すべてのぢ、はしりぢ。
十二椎の下の灸 甚だ妙なり 「鍼灸極秘抄」より


 私は、十二椎の下の灸は、過敏性大腸症候群などに応用が可能ではないかと思っている。

 鍼灸治療基礎学では、頭の骨と頚椎の際については書いてありませんでしたが、ここも重要だと思っています。

 経穴名なら 風府、上天柱、柳谷風池、また 沢田流聞書 鍼灸真髄では、風府の上に中接、陰と陽という奇穴があります。私はその付近を意識しています。

 高岡英夫氏の身体意識の概念は人間の身体の構造を熟知して作られているように思えます。自分が身体意識に優れる必要もありますが、 人間の構造上「弱点」を補完する療法も重要だと考えて治療しております。いってみれば、拘束背芯と拘束腰芯を緩めるにはどうしたらよいか?という目的意識を持っています。
整体やカイロなど手技療法、また鍼灸師のなかでも、そんなこと当たり前じゃん、といわれる方がおられると思います。ですが、私の力はそれほど無い。

備忘録代わりにここに書きます。
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プロフィール

やいと屋 知足斎

Author:やいと屋 知足斎
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幼少の時より喘息などに苦しみ、健康雑誌、東洋医学の世界に入り込む。中学時は三国志の影響で中国の古典に興味を持つ
大学は法学部に進むが鍼灸の夢、捨てきれず近くに鍼灸新設校ができたきっかけで、三十路目前に入学
曾祖母が家伝灸の使い手で、その影響で灸の研究、研鑽を積む毎日
趣味は民俗学研究 だが今は鍼灸に専念する為に封印
家伝灸研究も最近は趣味になりつつある
1年次より中医学の勉強会に通い、3年次は経絡治療も学ぶ。
長野式また撃鍼(打鍼)法
積聚(しゃくじゅ)治療の研究も進めている

平成二十二年三月鍼灸師合格 四月 鍼灸師登録
やいと屋として奮闘中

ナード・アロマテラピー協会認定
アロマ・アドバイザー

キネシオテーピングトレーナー

覚王山鍼灸研究所 研究員

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