スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

老子から鍼灸の真髄を学び取る

鍼灸をはじめとする東洋医学は「黄帝内経」を基礎としています。その黄帝内経のさらにベースとなる思想が老荘思想、又は黄老の術と呼ばれるものです。老子と荘子ではニュアンスが違います。一般的にはセットで語られますが。
黄帝内経の世界観に触れるよりもひょっとしたら、老荘に触れるほうが、鍼灸の世界観がわかりやすいかもしれません。
さて、陰陽五行説というものは私共の業界では使われますが、これは元々二つの思想です。老荘は陰陽論のみです。私が買った「老子」はこんなほんです。「新訳老子 守屋洋」

新釈 老子 (PHP文庫)
新釈 老子 (PHP文庫)
PHP研究所 1988-07-15
売り上げランキング : 462470


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


今は絶版になってしまいましたが、アマゾンでは古本が買えます。訳文、書き下し文、原文が読めます。

他には「タオ―老子 (ちくま文庫) 加島 祥造」
「老子―無知無欲のすすめ (講談社学術文庫)金谷 治」
「老子 (岩波文庫) 蜂屋 邦夫」が有名です。これらも私が本屋で観た時は、書き下し文、原文、訳文が充実していたと思います。


 老子の世界観は人生、医療だけでなく兵法にも及びます。「孫子の兵法」では老荘の視点がベースになっています。
まあ、人間が行う全ての事柄の人知を超えたところを述べているので、各自独立して医学書(黄帝内経)兵法書(孫子の兵法)に別れていったのでしょう。

私はこの本を手に取ったのは中学時代。いかに悩み多い年頃だったかわかりますし、人に言えぬ苦労を重ねてきていたんだな、とシミジミします。

どの方の老子を読まれるかですが、各人読みやすく感じましたので、それらの老子から生きるすべを学び取ってください。

テーマ : 名古屋だがね
ジャンル : 地域情報

丹田 石門の危険性

臍下三寸の関元というツボは、大変重宝するところで、陽虚(冷え)ではここにお灸で温めますし、任脈と足三陰の交会穴であり、頭に上った気を下ろすのにも使います。最近買った中国灸法の古典「扁鵲心書」には関元への多壮灸がけっこう使われております。
 また関元は小腸の募穴でもあり、長野式ではその著書に、リウマチなど洪、数脈の時は、小腸の募穴、関元への施術を指示しております。沢田流などでは、リュウマチと小腸の関係が書いてあります。関元は万能のツボのように思えますが、ちょっと引っかかるところがあります。
 関元も丹田とされていますが、臍下二寸の石門も丹田の別名があります。石門は三焦の募穴ですが、ここが問題。


孕女(はらみめ)は合谷、三陰交、石門に刺すべからず。「鍼灸極秘抄」より

 鍼灸極秘抄だけでなく、ほとんどの書が石門は妊婦へはダメダメなところとされています。石門はその下は子宮がありますから、その刺激が妊婦さんへ悪いのはわかりますが、生命の源とも言うべき、三焦の募穴が妊婦さらには女性にはダメというのは、疑問が残ります。
 石門はここへ鍼灸をすると、不妊になるとされています。不思議なのは背中のツボ、命門もそこへの灸は、俗説では不妊になると鍼灸治療基礎学に俗説が載っております。命の大切なところが、不妊になってしまうとは…?

 そういうわけで、臍下二寸の石門も関元も臍下1,3寸の気海も僕はそれほど違いがあるとは思えません。つまり、丹田への火曳きの鍼は不妊になるかもしれない、と解釈が出来るのです。

 もっとも、火曳きの鍼は産後のオケツが頭に上らないように、気を下げる意味が本来の使い方で、平時は使うべきではないのかもしれません。

 火曳きの鍼は少し抵抗があるので、若い女性には、関元などは使わず、脇の大巨などで代用しております。(年齢は自己申告で、自称18歳、28歳の方には使いません!!)

 生理痛には沢田流四霊の灸(左右 滑肉門 大巨)を使っております。深谷灸では不妊治療に効果があるとされる「中条流の灸」は大巨付近を狙ったものといえます。
(もっとも民俗学を研究してきた僕にとって中条流は、不妊治療するとは考えておりませんでしたが)


 そういうわけで、丹田付近へは、万人に使っているわけではないのです。沢田流では、左陽池と中かんで丹田の充実を図ると共に、子宮の位置以上を治すとされています。(されていますと書くのは、僕は子宮の位置以上を治した事は無いので)

 直接、丹田を触る直説法が良いのか?沢田流のように間接的に丹田の充実をはかる方が良いのか?迷うところでもあります。

 昔のお医者さんは、妊娠を脈で判断したのでしょうね。それで、サジ加減をしていたのでしょう。三焦と命門は、一体どのような秘密があるのでしょうかね。わからないうちは、避けるほうが賢明でしょうから。

テーマ : 医療
ジャンル : 福祉・ボランティア

撃鍼(打鍼)夢分流(無分)と鍼灸重宝記

ひょっとしたら腹部へ刺さない鍼(打鍼)で治療するのは、ちょっとしたブームになっているかもしれません。 御園夢分斎の夢分流打鍼、藤本蓮風氏の「鍼道秘訣集」の現代語訳でかなり有名になった感があります。僕の認識が正しければ、藤本氏の北辰会の打鍼が打鍼のすべてというわけではありません。
 ですが北辰会=夢分流の使い手というイメージはあります。でも僕は夢分流を北辰会以外から習いましたので、北辰会以外にも使い手はいます。

 御園意斎の打鍼法というのは、鍼灸の国家試験でも出るわけで、それなりに有名です。ですが使い手は少ない。一度は廃れてしまった技でもあります。

 僕が始めて夢分流を意識したのは、鍼灸学生1年生で鍼灸重宝記を手に入れて読んでからです。鍼灸重宝記の冒頭には管鍼とともに、打鍼もイラストつきで載っています。

 何より鍼灸重宝記の著者が御園夢分(本文は無分の末流)と名乗っているのです。


 当流伝受の奥義
抑 予が伝るところは本朝針家の祖、無分の末流なり、病の頭にあるも腹に刺し、病脚にあるも亦原に刺す。その刺すに次第あり、緒病まづ臍の下二寸、丹田の一穴を刺す。… 「解説 鍼灸重宝記」より


 鍼灸重宝記の著者がオレは無分の末裔だ、と名乗っているのですね。事実、ネットなどを調べると、重宝記の著者、本郷正豊は御園家の末裔とする説はあります。
はじめは丹田に刺す、がわかりませんでした。後に「鍼道秘訣集」を読んで「火曳きの鍼」だとわかりました。(因みに鍼道秘訣集は打鍼を撃鍼と書いています)

もっとも1年生の頃は、後に僕が無分流の教えを受けるとは夢にも思っていませんでしたがね。

 鍼灸重宝記は何回も書いているように、明治の名人、八木下翁が生涯大切にし、重宝記を以って万病にあたった。経絡治療の生き証人といわれるわけですが、後に岡部素道に治療の影響を与えます。
 もっとも、八木下翁の治療は脈を診て手足の要穴に鍼を刺す、というものですが、今の経絡治療とは趣を異にしたようです。「昭和鍼灸の歳月」や岡部素道の「鍼灸経絡治療」に少し記載があります。

 重宝記は、経絡治療の同胞、小野文恵によって解説が加えられ、多くの人の目に留まる事となります。一度は絶版になりましたが、現代買える訳ですから、また甦ったわけです。

 もっとも、鍼灸重宝記は今の経絡治療の難経六十九難の原則はほとんど採用しておらず、鍼灸重宝記から今のような経絡治療にするのは、至難の業といえるでしょう。現代の経絡治療は五行説を重視しますが、八木下翁は、五行説はあまり気にしていなかったようです。(と鍼灸経絡治療に書いてあります)

 ただ、治療原則には、重宝記と今の経絡治療にはかなり似た部分があります。

面白いのは、岡部素道の初期の高弟、馬場白光先生がその著書で、打鍼について述べていることです。ただ、馬場先生の打鍼はその著書からでは、腹部ではなく、背中の塊りに刺していたようです。


好むと好まざると、僕も鍼灸重宝記のお導きか?重宝記のような無分の打鍼も下手くそながら使えるようになりましたし、重宝記つながりの八木下翁、岡部素道の岡部派経絡治療の道に進んだ訳ですから、不思議なものです。


 鍼灸重宝記には、無分流の腹診の図は載っていません。ただ、腹診については詳しく書いてあります。(鍼灸重宝記の腹診の仕方は、首藤傳明「経絡治療のすすめ」に引用があります。)

丹田の一穴に刺す、というのも、杉山真伝流にも似た記載があり、御園流だけに伝わったともいえないかもしれません。もっとも、杉山和一は御園流もかなり研究したはずですので、影響を受けているのでしょう。杉山真伝流の内調術は、打鍼の代用であったとする有力説があります。


私も可能な限りは、治療は撃鍼の火曳きの鍼から入り、その後、脈を診るようにしております。下手くそでもそのうちに何かを得て、本物になるかもしれませんから。
丹田の一穴に刺す、は丹田に刺して、気を丹田に下ろす意味もあるでしょうが、丹田に先ず刺して、その手ごたえから、色々情報を得ようとした、とも考えられます。

さて、丹田の充実は沢田流太極療法でも観る事ができます。その行い方は左陽池と中かんを交互にお灸をすえるというものです。丹田のちょっと上の気海にもお灸を吸えますが、丹田には直接お灸はしていないと僕は考えています。
丹田を診断点としているわけで、無分は診断点でもあり、治療点としているようです。直説法が良いか?間接法が良いかは、どちらともいえません。


 それ以外にも無分流の火曳きの鍼には少し気になるところがありますが、それは又の機会に。

テーマ : 名古屋だがね
ジャンル : 地域情報

鍼灸重宝記に観る人体の生命観(腎 三焦 心包絡)1とグチ

僕の口から極論を言ってしまうのは、正直勇気が入る。

 ごーまんかまして、よかですか?

 極論を言ってしまえば、三焦 命門 心包絡が何であるか?または名前すら知らなくても治療は成り立つ。身体は治ってくれる。
 良い例が僕の曾祖母で、ツボの名前は「百会」位しかしらず、文字が読めなかったので、まず、三焦なんて言葉知らなかっただろう。
 曾祖母をイタコの口寄せで呼び出しても、サンショウ?山椒魚の仲間?で終わる。(ご先祖様、ごめんなさい…)そのかわり、指の感覚は凄まじかったのだろう。

 戦前の鍼灸師と他流試合をしてどの程度通用したのか?興味がある。どうしても贔屓目に見てしまうが、勝っちゃうんじゃないかと期待してしまう。

 実はそう思わせる理由として、国家資格であるはり、きゅう、あんま、マッサージ指圧師と民間資格の整体師など、どちらが治療が上手いかは、実ははっきりいえない現実がある。
 国家資格保持者といっても玉石混同で、試験に受かって1年目の鍼灸師と民間のスクールを出てきた整体師で、どちらが治療が上手いかは?比較が難しい問題でもある。鍼灸師は国家資格であるので、かなり国家試験対策に時間を費やさなければならない。
 それに対して民間資格は、試験対策の時間をより臨床に近いカリキュラムや経営について費やせるので、卒業後、実践力、即戦力として戦える人材は育ちやすい。
(もっとも私も鍼灸の専門校や整体の学校事情はあまり知らないので、かなり独断と偏見が入っております)

 しかし、民間資格従事者が国家資格である鍼灸師や柔道整復師にレベルアップを図る事も多いので、やっぱり比較はややこしい。

僕はといえば、曾祖母に家伝灸の使い手を持つ、サラブレッドのように思う人もいるかもしれないが、現実に人の身体に触れる職業に就いたのは、1年足らずである。
 それだけの経験で曲がりなりにも鍼灸師としてやって活けているので、僕の出た学校は即戦力を産むカリキュラムを持った鍼灸専門学校といえるかもしれない。

 鍼灸学生時代は、そして今でも、東洋医学の勉強、研究にはかなり力を入れている。もう三十路を過ぎているので、出遅れているというあせりもあった。

 ただし、鍼灸師になる以前に、医療系の仕事には就いていなかったので、純粋に頭の中も東洋医学にもとずく鍼灸師になったと言えるかもしれない。

 鍼灸師になる前は整体師とか、マッサージ業務についていた人とはハナから勝負にならない。そこで力を入れたのは、お灸である。お灸なら、誰でもスタートラインは同じ。お灸は練習量を増やした。

 そして、東洋医学の研究。ここに活路を求めた。

 とりあえず、私は現段階で腎 三焦 命門 心包絡をどのように考えているのか?ここに書く。(続く)

テーマ : 医療
ジャンル : 福祉・ボランティア

黄帝外経を読む

ししょ~が買ってきて知った本。
 初めて聞いたときは「黄帝内経」すら完全には伝わっていないのに、黄帝外経?うさんくさい、偽者だろ?と思っていた。
 事実、黄帝外経は漢代にはあったようだが、早い時期に散逸してしまったらしい。ネットで調べてみると、内経が内科で外経は外科について書かれたもの、とする説や、内経が各論で外経が総論など、諸説ある。

 とにかく、今、黄帝外経は手元にある。これを読んでみると、本のどしょっぱちに「偽者とする説がある」と解説者自身が認めている。

 僕が買ったのは台湾版で「繁体字」一般には中国版の「簡体字」が手に入りやすいだろう。

 「黄帝外経」 元気齋出版社 (台湾書籍)張岫峰,馮明清,劉淑華主編
「黄帝外経浅釈」第二軍医大学出版社 (中国書籍)張岫峰,馮明清,劉淑華主編

両方持っているわけでないので、確実なことはいえないが、上の2冊は同じものだと思う。台湾版は中国版の2倍以上の値段が張るが、繁体字なので、少しは読みやすい。

中国版「黄帝外経浅釈」は、書虫でも、亜東書店でも簡単に手に入る。

台湾版は亜東書店で取り寄せてもらった。2ヶ月近くかかった。ネットで検索をかけても出てこない。
本の題名と出版社、著者がわかれば、取り寄せて買う事も可能、そういうわけで、ここに公開する。


今手元にある、黄帝外経が2千年前のモノとは、どうも思えない。仮に1千年前に書かれたものでも「偽者」だが、随分年季の入った偽者だ。
もっともつい最近の漢方、鍼灸研究者、が書いたものかもしれない。だが内容を読んでみると、仮に偽者だとしても、内容は良いので、僕としてはどちらでもよかったりする。
これがすぐに治療に役立つ、というものではないが、古代からの人間の生体観を良く示した良著だと思う。五行などにも面白い解釈がしてある。

学生時代は(自分で言うのもなんだが)東洋の生き字引とまで言われた僕だが(?)在学中はスタンダードな東洋医学概論を学んできた自負がある。学校卒業後は日本の古典を読んだりして、僕の中の東洋医学の生体観は大分解釈が変わりつつある。

「日本語版がでたら買う」という人は多いと思う。実際翻訳して、ビジネスにしても良いと思う。

三焦、命門、心包絡などがわからなくとも、治療は出来る。だが、東洋医学の人体をどのように考えているか?文献で調べ、深めていくと、鍼に自信が持て、効き方が違ってくると信じている。

でなきゃ、仕事、趣味とはいえ、古典の検証なんてするわけがない。

我がブログ仲間、kouitsuさんが中国研修旅行のおり、黄帝外経を買ってこられたようだが、やっぱり書店の本棚においてあると、ついつい買ってみたくなる本なのかな?と思う。鍼灸師のサガなのかな~?


鍼灸学生のつぶやき 収穫物

テーマ : 医療
ジャンル : 福祉・ボランティア

プロフィール

やいと屋 知足斎

Author:やいと屋 知足斎
FC2ブログへようこそ!
幼少の時より喘息などに苦しみ、健康雑誌、東洋医学の世界に入り込む。中学時は三国志の影響で中国の古典に興味を持つ
大学は法学部に進むが鍼灸の夢、捨てきれず近くに鍼灸新設校ができたきっかけで、三十路目前に入学
曾祖母が家伝灸の使い手で、その影響で灸の研究、研鑽を積む毎日
趣味は民俗学研究 だが今は鍼灸に専念する為に封印
家伝灸研究も最近は趣味になりつつある
1年次より中医学の勉強会に通い、3年次は経絡治療も学ぶ。
長野式また撃鍼(打鍼)法
積聚(しゃくじゅ)治療の研究も進めている

平成二十二年三月鍼灸師合格 四月 鍼灸師登録
やいと屋として奮闘中

ナード・アロマテラピー協会認定
アロマ・アドバイザー

キネシオテーピングトレーナー

覚王山鍼灸研究所 研究員

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

フリーエリア
QRコード
QRコード
オススメ
家庭でできる自然療法
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。